■特殊詐欺被害の事例と対策■
特殊詐欺とは、電話やインターネットなどを使って、相手に会わないで現金や貴重品をだまし取る犯罪のことです。
特殊詐欺の手口は多種多様で、常に変化していますが、代表的なものには以下のようなものがあります。
オレオレ詐欺
家族や知人になりすまして、事故や事件に巻き込まれたと嘘をつき、お金を要求する手口です。
例えば、「息子が交通事故を起こした。相手は暴力団だ。示談金を払わないと殺される」と言って、現金やキャッシュカードを渡すように迫ります。
事例
- 2023年3月、東京都内の80代の女性が、息子になりすました男から「事故を起こした。示談金が必要だ」と電話を受け、指定された口座に約1,000万円を振り込んだ。
その後、警察に相談したところ、特殊詐欺だと判明した。
- 2023年4月、大阪府内の70代の女性が、孫になりすました男から「コロナに感染した。治療費が必要だ」と電話を受け、自宅に来た男に現金約300万円を渡した。
その後、本物の孫から電話があり、特殊詐欺だと気づいた。
対策
- 家族や友人からお金を要求する電話がかかってきたら、必ず確認する。本人に直接連絡するか、他の家族や友人に相談する。
- 電話で個人情報や口座情報を教えない。相手が名乗った名前や電話番号をメモする²。
- 現金やキャッシュカードを渡すように言われたら、断る。警察や消費生活センターに相談する。
還付金詐欺
税務署や社会保険庁などの公的機関を装って、還付金や給付金を受け取るためには手数料や保証金が必要だと言って、お金を要求する手口です。
例えば、「還付金があります。受け取るには、振込手数料を払ってください」と言って、指定された口座にお金を振り込ませます。
事例
- 2023年2月、神奈川県内の60代の男性が、税務署を名乗る男から「還付金があります。受け取るには、振込手数料として約30万円を払ってください」と電話を受け、指定された口座にお金を振り込んだ。
その後、還付金が振り込まれないことに気づき、特殊詐欺だと判明した。
- 2023年3月、福岡県内の50代の女性が、社会保険庁を名乗る男から「給付金があります。
受け取るには、保証金として約50万円を払ってください」と電話を受け、指定された口座にお金を振り込んだ。
その後、給付金が振り込まれないことに気づき、特殊詐欺だと判明した。
対策
- 税務署や社会保険庁などの公的機関は、還付金や給付金を受け取るために、手数料や保証金を要求することはありません。信用しない²。
- 不審な電話やメールには応じない。相手が名乗った名前や電話番号をメモする²。
- 指定された口座にお金を振り込まない。警察や消費生活センターに相談する²。
架空請求詐欺
インターネット上で商品やサービスを注文したと主張し、支払いを要求する手口です。例えば、「あなたは当サイトで商品を購入しました。支払いをしないと、法的手段に訴えます」と言って、指定された口座にお金を振り込ませます。
事例
- 2023年1月、埼玉県内の40代の女性が、自分の名前と住所が書かれた請求書をメールで受け取った。
内容は、「あなたは当サイトで化粧品を購入しました。支払いをしないと、法的手段に訴えます」というものだった。女性は、そのサイトを見たこともなく、化粧品を購入した覚えもなかったが、恐怖に駆られて、指定された口座に約10万円を振り込んだ。
その後、特殊詐欺だと判明した。
- 2023年2月、愛知県内の30代の男性が、自分の名前と住所が書かれた請求書をメールで受け取った。
内容は、「あなたは当サイトで動画を視聴しました。
支払いをしないと、法的手段に訴えます」というものだった。
男性は、そのサイトを見たこともなく、動画を視聴した覚えもなかったが、恥ずかしさに負けて、指定された口座に約20万円を振り込んだ。
その後、特殊詐欺だと判明した。
対策
- 自分が注文した覚えのない商品やサービスの請求書が届いたら、無視する。支払いをしない。
- 不審なメールには応じない。メールの送信者や件名をメモする。
- 指定された口座にお金を振り込まない。警察や消費生活センターに相談する。
振り込め詐欺
銀行や警察などを装って、口座に不正アクセスされたと言って、別の口座にお金を移すように指示する手口です。
例えば、「あなたの口座に不正アクセスがありました。安全な口座にお金を移してください」と言って、指定された口座にお金を振り込ませます。
事例
- 2023年1月、北海道内の80代の男性が、警察を名乗る男から「あなたの口座に不正アクセスがありました。安全な口座にお金を移してください」と電話を受け、指定された口座に約1,500万円を振り込んだ。その後、特殊詐欺だと判明した。
- 2023年2月、広島県内の70代の女性が、銀行を名乗る男から「あなたの口座に不正アクセスがありました。
安全な口座にお金を移してください」と電話を受け、指定された口座に約800万円を振り込んだ。
その後、特殊詐欺だと判明した。
対策
- 銀行や警察などの公的機関は、口座に不正アクセスがあったとしても、別の口座にお金を移すように指示することはありません。信用しない。
- 不審な電話やメールには応じない。相手が名乗った名前や電話番号をメモする。
- 指定された口座にお金を振り込まない。警察や消費生活センターに相談する。
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